【 ダイモンズ/手塚治虫・米原秀幸 】
手塚先生が漫画原作のためだけの作品を書かれたというのは聞いたことがありませんので、これは手塚漫画を下敷きにした、リメイク作品なんだと思います。
ナノテクノロジーを扱う企業の技術者だったヘイトは、上層部がテクノロジーを兵器に応用しようとしていることに気づき、反旗を翻し、その結果、裏切り者として拷問を受けます。
拘束され、両手を切り落とされ、出血多量で死ぬ直前、妻と子の死体との対面までさせられます。
ここから、ヘイトの復讐劇が始まります。単なる復讐ではありません。ヘイトは会社の方針そのものに「ノー」を突きつけようというのです。
ヘイトが激烈な拷問にも死ぬことがなかったのは、とあるマッドサイエンティストとしか思えない研究をしている博士に命を救われたからです。義手を与えられたのです。しかしその義手、テクノロジーとは無縁、ただ木でかたどっただけ腕でした。このあたり、手塚先生はピノキオをモチーフにしてると思うのですが、原作を知らないのでなんとも言えません。
ともあれ、この木の腕はある種の精神力で、本物の腕以上に動くのです。
もっと強い腕を求めるようになったヘイトに、鋼鉄製で木製よりはるかにコントロールが困難な義手を与える博士。
そして、義手という特性、すなわち壊れたら付け替えが可能という利点を生かして、ヘイトの復讐劇が始まります。
なぜ、最後まで購入しなかったのでしょう? 4巻までしか所持していません。
残り、どなたかゆずってくださいませんかねえ? え? 世の中そんなに甘くないっすか?
(112-427)