漫画パラダイス

読んだ漫画のレビューなど。基本的には所持作品リストです。

【 エクセル・サーガ ②/六道神士 】

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 さて、物語の紹介もスピードアップしていきましょう。
 保障局のメンバーは公務員ですから健康診断があります。それで、岩田が全身癌に侵されてることがわかり、間もなく死亡。しかし、脳だけは生きてる状態だったので、人型ロボット六本木(一式)に移植され、アンドロイドとして蘇ります。ただし、戸籍は死亡扱いで、保障局の備品として取り扱われます。

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 一方、エクセル達はイルパラッツォから活動資金として1000万円が入った通帳をわたされます。しかし、印鑑がなく、暗証番号もわからないため、お金がおろせません。落胆して帰宅すると、アパートが火事。通帳は手元にありますが、印鑑は燃えた模様。橋の下に作った段ボール小屋での生活が始まりました。

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 しかし、どこからともなく現れた男性が、前のアパートの大家からの依頼を受けて、新しいマンションの部屋を提供します。結局、保障局のメンバーも同様の待遇を受けて、つまりは一ヶ所に集められてる状況が維持されてるわけです。

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 新しくあてがわれたマンションは何かの寮だったらしく、各部屋や備品まで同じ仕様。ベランダから裏の風景には、なんだかよくわからない施設がどうやら放棄されたままになってるらしいものが見えます。蒲腐博士のいつまでも成功に至らない実験施設だったようです。

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 このマンションからもメンチは逃げようとしますが、エルガーラに捕まってしまいます。最初は怯えますが、散歩に餌やりなど、世話を焼いてくれてた人だと気づいて、やたらとなつくようになります。
 イルパラッツォからは「征服宣言」をするようエクセル達は命じられ、メガホンを持ち町中で演説を始めるというバカバカしいことをしますが、そこにサイボーグといて甦った岩田が登場。他の保障局のメンバーも自動で着替え(変身?)させられており、まるで科学戦隊○レンジャーのようなコスチュームにさせられています。が、蒲腐博士の気まぐれで撤退。

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 客の来ないスーパーの屋上でアクロスの喧伝を行うことになったエクセルとハイアットは、そのハイテンションで店長をおかしくさせてしまい、7割~8割引とうい常軌を逸したセールを実施させ、満員にしてしまいます。
 そして、屋上のイベント会場で、ハイルイルパラッツォの斉唱をまさに実施しようという瞬間、ナントカレンジャー風衣装で保障局の連中がなだれ込み、威力不明の銃でスーパーを崩壊させてしまいます。どのみち閉店・取り壊しが決まっていたからまあいいや的な保障局の連中。本当にそれでいいのか?

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エクセルのアップです。こうして見ると、相当の美女ですね。

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 はい、これは蒲腐博士の日常執務の様子。 こんな、紹介の仕方でいいのか? でも、あらすじ語ると長くなりすぎるので、省略だ。

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 こちらは、四王子五条の母親で、少し頭のおかしい、けれど優秀な科学者です。

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 ある日、四王寺五条の研究所の電源がすべてダウンします。長い間、留守にしていた母、美和の帰宅の挨拶代わりの悪戯だったようです。この人がまた、物語をぐちゃぐちゃにする1人として加わります。
 町中では、ローカルテレビ局が新年の街頭インタビューが行われていたのですが、アクロスの3人娘がこれを、ジャック。プロパガンダを、始めます。

 と、その時。ビル10階ほどの大きさで、イルパラッツォの3次元映像が突如現れ、市街をアクロスが支配することを宣言。スクリーンもなにもない空間に3次元映像を投影する技術力なんかもっていたのか? このマンガはギャグではなくSFなのか?
 その姿を感慨を持って眺める蒲腐博士。やはり2人は知り合いのようです。
かい  直接対決の時が近づいてきました。市街安全保障局のメンバーが召集され、博士からアレが敵対する組織であると、宣言を受けます。実咲は「その話、きいてから後戻りはできるんでしょうね?」と質問し、聞こうが聞くまいが後戻りできないことを悟ると、今度は渡辺が「俺たちは地方公務員だよな?」と訊きますが、博士は「表向きはな」としか答えません。もう、どうにも対決はさけられそうにありません。
 そして、ついに、博士とイルパラッツォの因縁が語られます。

 2万数千年前、超科学力で栄華を極めたソマリアという地上唯一の都市が壊滅。生き残ったのは数名。博士もその1人。その文明のかけらをひとつずつ捜索して消し去ることを贖罪として生きてきた。しかし、それに反対する者もいた。それがイルパラッツォなのだ、と。
 ここまで話を聴かされて、もはや逃げ道がないとだと悟った保障局のメンバーは、「せめて給料を上げてくれ」と嘆願、博士に「前向きでよろしい」と誉められ、いよいよ戦いは泥沼化していく、かもしれなくなってきました。

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 備蓄非常食の立場を免れられないメンチ、とうとうお節になってしまいました。 f:id:mineshizuku:20190619224157j:plain

 一時的に記憶喪失になったハイアットが渡辺と新婚生活をしたり、温泉でくつろぐ蒲腐博士の旅館で殺人事件が発生して犯人扱いされたりするうち、ガス爆発で住むところ失ったエクセルとエルガーラは冬の閉ざされた海のいえに身を隠していました。ところが、ゴムボートで密漁にでかけて遭難、しかし軍艦に救助されます。その軍艦のオーナーがまたしてもスキンヘッドのペンションオーナー。支配人がメーテルに似た人。高級船上ホテル開業準備中とかで、まだ、武装解除が十分ではなく、おまけに救助されたはずの軍艦も故障して漂流中。こりゃあもういかようにも、なりませんな。

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 イルパラッツォに迎えにこられて記憶を取り戻りしたハイアットはアクロスに戻り、エクセルとエルガーラは海上収容所に収監されます。これまで2度ほど入管でつかまってますが、今度は脱獄できそうにありません。

 収容所に向かう船から海に逃走、トカベンの山田太郎に似た孤島に住む神様に助けられ、そこへイルパラッツォが、迎えにきます。
 転送装置みたいなハイテクでアクロス本部へ連れ戻されるのですから、20000年以上前の超ハイテク都市がどうこうという蒲腐博士の与太話も、妄想による作り話ではないのかもしれません。読者はどんどん世界観の理解を崩壊させられます。

 ただし、連れ帰られたのはエルガーラのみ。エクセルはサバイバル生活を余儀なくされます。さらに、六本松(一式)がイルパラッツォにより奪取され、外装をエクセルに換装されて、なんとILLという電化製品量販店の社長に。

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 エルガーラたちも(役員として?)優雅な生活を送っていましたが、政治絡みの汚職の操作を命じられます。
 古い権力を椅子からひきずりおろし、ついにイルパラッツォが地方政治をも手中にすべく、動き始めるのです。

 蒲腐博士はイルバラッツォ率いる電気量販店ILLグループを潰しにかかります。しかし、スパイとして送り込まれるはずの保障局のメンバーはバイト面接で全員不合格。博士参加の量販店で値下げ攻勢をしかけて勝負に出ます。
 遭難していた本物のエクセルは、四王寺五条の助手で姪の「うみ」が研究所に匿って住まわせ、事態を結果としてややこしいことにしてしまいます。
イルバラッツォと正面戦争を決意していた博士は、その準備のために独断で使用した公金を使途不明金と糾弾されて、あっという間に凋落。保障局も空き地のプレハブに移転、ドブさらいや街灯交換の仕事に精を出さざるを得なくなります。

 博士が落胆衰弱しているのに、保障局のメンバーは「30分以内に大食い(多分お好み焼き10人前程度)に成功したらタダ、という企画にチャレンジじす。挑んだのは、アンドロイト岩田と住吉。住吉はりタイヤしますが、岩田は成功します。只し、胃袋が破裂して、メンテナンスを受けねばならない羽目になりました。
かい  その頃蒲腐博士は、憔悴しきった身体で、四王寺天満宮(五条の父)との出会いを邂逅していました。
 彼の技術力の高さを認め、過去の超文明に存在したとされるブラックボックス(桁外れの演算能力と無限のエネルギー出力を持つ、後に彼らが核(コア)と呼ぶことになるもの)を提供しました。
 これが六本松の原型なのです。

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(つづく)