【 火の鳥/手塚治虫 】
いまさら説明の要もないでしょう。
この文庫は、どなたかから頂戴したような記憶があるのですが、どうだったかなあ~? 思い出せません。申し訳ありません。
火の鳥には、本編の他に別系統がありまして、それがローマ・ギリシャ編なのですが、13巻としてそれがまとめられているのが嬉しいでね。カラーページも多いのですが、それが掲載時のものか、あとから彩色されたのか、僕には見分けがつきません。
ただ、4色カラーと2色カラーが混じっていることから、掲載時からそうだったのかな、とは思います。よく判別がつきませんが、3色カラーぽいページまであります。
天国での鳥の管理がいい加減だったせいで、火の鳥が人間界に下り、それでああだこうだと物語が色々と……。そう言うことだったんですかあ?
本編の方は、不死鳥である火の鳥が、色々な時代を往来していて、その時その地で繰り広げられる様々な人間模様が繰り広げられます。
過去と未来を交互に描きながら徐々に現代に近づき、最後は鉄腕アトムと共演して終わりという構想があったとか、なかったとか。
ベースは「火の鳥の生き血を飲むと不老不死になる」から、時の為政者や野心家などに狙われるのですが、物語の中心は「火の鳥狩り」ではなく、その時々の社会を構成する人間達の、どちらかといえば「醜い」部分をいかにクローズアップしていくかがテーマであったように感じます。
もちろん手塚先生としては、その醜さに気づいて、
人は高尚であるべし、と言いたかったのでしょうけれど。
頂き物なので文句は言えませんが、抜け巻があります。しかし、貴重な13巻があることにはとても感謝しています。
全13巻中8、9巻抜け
(192-739)