漫画パラダイス

読んだ漫画のレビューなど。基本的には所持作品リストです。

【 すべてがFになる/森博嗣・浅田寅ヲ 】

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 小説、読みました。すべてがFになるも、作家の森博嗣さんも、少し話題になったように記憶しています。
 
 だからこれは、マンガ用の原作ではなく、小説のコミカライズです。
 
 マンガについては、色々な評価があると思うのですが、ごめんなさい、駄作だと思います。
 
 多少分厚いとはいえ、コミックス一冊では無理だと思いますし、原作と離れる展開があったとしても、そもそもメディアが違うのですから、作品のクオリティーを高めるため、または読者を楽しませるためなら、それもアリだと思いますし、そうしないと生きて来ないようにも思います。
 
 もっとも、どこまで原作に忠実で、どこが違うのか、もう覚えちゃいないんですけどね。
 
 実は過去に別の作品で同じ思いをしたことがあります。辻真先さんの、「宇宙戦艦富嶽殺人事件」がマンガ化されたことがありました。当時は立ち読みができたので、目を通したのですが、原作を短縮縮小して単行本一冊になんとか納めただけという印象で、ガッカリしました。原作そのものは、朝日ソノラマのスーパー&ポテトシリーズ六部作が、いわゆるジュニア小説を離れて、別の出版社から一般向け書かれたもので、しかしながら、大学が主な舞台で青春小説の続きものとして、また、専門であるアニメをとりあげ、大学のアニメ研究会の自主制作アニメを物語に組み込むとともに、鉄道では崩せないアリバイを飛行機でクリアするというよくある設定に、ダイヤの乱れや欠航と言う要素の大きい飛行機を使うなんて現実的でないと、推理作家がやりがちなダイヤトリックを頭から否定するなど、意欲作だったのですが。
 
 コミックの方は小説のダイジェスト版のようで、熱さが伝わってこなかったのです。
 
 小説や漫画が、アニメやドラマや映画になるとき、必ず原作との相違点があり、設定が変更されるのは、やはりそれぞれの表現方法に合ったやり方があるから、なのでしょう。
 
 しかし、そのことで、クオリティーがアップしてなければ、改変は意味の無いものになってしまいます。
 
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