【 ザ・シェフ ファイナル/加藤唯史 】
ファイナル、というから、いよいよこれで最後なんだと、気合いを入れて買った。…いや、普通に買ったただけなんですけどね。
主に一話完結で、かつストーリーとしてもなかなか人間味があり、そのくせ変なところにギャグがはいってたりで、熱烈なファンは全巻揃えるのでしょうけれど、僕としては「こんな作品もあるんだよねえ」程度で良かったので、いつの間にか出ていた「ファイナル」と題した作品を購入しました。
超一流の腕を持つシェフが、高額の報酬と引き換えに料理を提供するだなんて、まるで「ブラック・ジャック」だなと思ってたら、Wikipediaによると原作者はブラックジャックのオマージュのつもりだったようなことが書かれていました。
マンガは連載を読んでいたわけじゃありませんが、どっかに置いてあったりしたら、手軽に読むには良い。読み切り連載だから、基本的な作品構成を知ってたらどこからでも抵抗なく読めるし、知らなくても簡単に察することができます。逃亡癖の有る社長とか、押し掛け弟子とか、少し予備知識があれば多少は楽しめますが。
なので、いつ始まって、いつ終わって、新章がいつ始まっていつ終わって、ファイナルがいつ始まっていつ終わったのか、さっぱりわかりまへんし、ファイナルが終わったのに、さらに続編が時々掲載されてるなんてこともさっぱり知らんかったですね。
かつて、ロン先生の虫眼鏡は、タイムリーにその頃、少年チャンピオンを見てたように思うけど、そんなに真剣には読んでなかったし、覚えていません。ただ、今でも「少年チャンピオンの唯一の良心」と評価されていたことは覚えています。
お金次第で料理をつくる、まるで守銭奴のように聞こえますが、実は金にモノを言わせて彼を雇う輩にお説教のようなことを言ってたり、何らかの記念日のようなときには「ごゆっくり」と、心から声をかけてみたり、愛憎半ばするような心情のような時でも料理は超一流だったりと、「料理界のブラックジャック」的に評価されることもある一方で、「料理界のゴルゴ13」的な(自分のルールを守る)ニュアンスを感じることもあります。
臨時の料理人を引き受けるだけでなく、傾きかけたレストランの再興に手を貸すこともあります。
ただし、彼が去ったあともそのレストランがやっていけているかどうかは、それを引き継いだ人次第です。
コンビニ廉価版16巻、新章11、12、14、16と、ファイナルで、6冊所持してます。
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