【 アニマルDr.由乃/小山田いく 】
小山田いく先生の作品ですから、じゃあハートウォーミングなお話なんですよね、と考えたアナア。まあ、それはそれで正解です。
獣医さんにスポットをあてた小山田作品は、他に「風の宿」というのがあります。諷子という少女が主人公で、父親が腕のいい獣医です。
一方、アニマルDr.由乃の方は、独立開業を夢見るもののまだまだ駆け出しの獣医の由乃、院長に叱られながらも、一歩ずつ成長していく。まあ、そんなお話でないこともないのですが、掲載誌がサスペリアなのです。
ところで、小山田先生は、ホラーも守備範囲ですが、どうしてサスペリアに獣医の話なんでしょうね。サスペリアならサスペリアに合った作品、きっと描けたとおもうんですけど。
でも、ワンちゃんの幽霊なんかも登場します。そういう方向性をめざしつつ徹しきれなかったのか、それとも、本当に描きたいことを描くために、サスペリアっぽい話もときには混ぜていたのか、いまとなってはわかりません。
ところで、関係ないけど、院長先生は、小山田キャラでありながら、どこかたがみよしひさ先生っぽいです。
どうやら秋田書店からは単行本にならなかったようで、復刊ドットコムの投票により、ブッキングから発行されています。いまのところ、#新大阪ユースホステル の本棚にあります。
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