【 ダスト8/手塚治虫 】
ちょっとヤバいかもしれません。実はこれ、買った記憶のないコミックなんです。秋田版のサンデーコミックスですから、相当古いですよね。でも初版が平成11年だし、掲載も「少年サンデー」って書いてあります。それなら、小学館の少年サンデーコミックスで出そうなものですが。秋田書店のサンデーコミックスって、全然少年サンデーとは無関係のレーベルのはず・・・。
手塚先生の作品としても、そんなにメジャーじゃないですよね、多分。こんなストーリーです。
全滅と思われるような飛行機事故で生き残った8人には秘密がありました。事故の際に飛行機が山肌を削ったせいで、その欠片である生命の石を手に入れていました。
この石のおかげで、死ぬはずだったにも関わらず命をつなぐことができていたのです。
キキモラという得体の知れない生命体が、この石の回収を命じられました。石の回収は、すなわち所有者の死を意味します。
それぞれの石の所有者は、石を手放せば死ぬ。そうとわかってて「はい、どうぞ」と、石を差し出すわけがありません。
石を奪おうとするキキモラ。奪われまいとする人間。ここにドラマが生まれるのです。
これを手放せば死ぬ。もちろん、死にたくなどない。しかし、運命には逆らえない。
キキモラは、全ての石の回収に成功するのですが、そこで人間達の運命は・・・。
決して、悲劇的なエンディングではありませんが。
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